らくがき帳。

忘れた頃にやってくる

東町二丁目 『俺の財布に迫られています』

BLカテゴリを作ったので感想がかけそうです。

新人賞受賞作家さんのデビュー文庫です。新人さんにしては分厚い…。

以下ネタバレ注意!

俺の財布に迫られています (角川ルビー文庫)

財布×倹約家青年のお話。

「財布の擬人化…?」と思って大して何も考えずに購入したんですが、財布にしてはやることがえげつない。財布っていうのは中身を守るものなんじゃ…と。コイツは絶対穴が空いている真っ赤な財布なんだろうなと思いました。

 

 そうまでして財布の精である宗一郎が倹約家の千尋にお金を使わせるのには、実は深い事情があり、千尋自身にも何やら薄暗い過去を持っている様子。え、この本、ただのスチャラカ散財記じゃなかったのか?? ナントカの精が求めるモノがアレだったりするのはお約束だとして、コレはどこに向かっていくんだろう。無駄に分厚いだけじゃなかったのか…。

 

 新人さんの作品ってこういうとなんですが、あんまり当たりを引くことってないんですが、この作品は当たりだった気がします。最初の設定と比べると、読んでいく内に明らかになっていく過去が重すぎる、という意見もありますが、上手いこと相殺しているんじゃないかなと読んでて思いました。

 

俺の財布に迫られています (角川ルビー文庫)

俺の財布に迫られています (角川ルビー文庫)

 

  Kindle版はこちら。

俺の財布に迫られています (角川ルビー文庫)

俺の財布に迫られています (角川ルビー文庫)